私の掌の歴史(2)

<そして開けてみる>
その時にはすでにPilotのユーザもわずかずつではありますが増加してきて、メーリングリストという物が始まっていました。
自分のメールアドレスを登録すると、特定アドレスに出したメールが登録者全員に配信されるという物です。
(今でもPalm関係のメーリングリストはいくつかあるので、興味のある方は調べてみて下さい)

まだPilotに精通している人が少なくて、みんなで模索しながら使いこなしていた状態なので、結構盛んに情報交換はされてました。
で、私もここに質問を投げてみたのです。
しかし冷えると動かないなんてのはやはり特殊なケースのようで、同じ状態になっている人は居ませんでした。
ただ別の不調で暴走が起きる方が居て、その方は本体をばらしてみたところ部品のはんだ付けにひび割れを見つけたそうです。
わずかな物でも情報は情報です。
早速自分でも分解して調べてみることにしました。
ネジは3カ所。精密ドライバーで外した後にボディの表裏を止めてある爪を外すと。。。。。
いや、その一瞬はトラブルなんか忘れてましたね。本気で。
予想外の安い作りの基板にしばし呆然。
気持ち的には"PDA"なのだからカスタムのICとか使ってチップ数個が基板に乗っているとか思うじゃないですか。電卓だってIC一個で出来る時代なのですから。
それがこれでもかって位に載せられているチップ抵抗とコンデンサ。ICは多少小さい物を使っては居るけど汎用品。
敢えて高い部品を使わずにまとめあげて、思い処理を行わせないことで動作を軽快にする。
それがPilotなんだって判って正直やられたって思いました。

と、ここまで来てようやく分解した理由を思いだして。
指摘のあった部品を見てみましたが特に問題はなさそう。念のためにはんだ付けをやり直してみました。

しかし結局のところ完治することはありませんでした。
色々やっているうちに季節が変わって問題が無くなったので、気にならなくなったというのもありますけど。

もちろん次の冬には再発するわけですが、また別の理由で問題は解消されたのでした。